はぴーバレンタイン。

 同盟軍本拠地天和城の昼下がり。
 パタパタ、きゃきゃっ
 今はがらんとしたレストランへ伸びる廊下をパタパタと走る少女達の軽い足音と無邪気な笑い声。胸に抱えているのはチョコレートである。
「あ、マイクロトフさんにカミューさん!!こんにちわー!!」
 少女達の一人、ナナミが騎士二人の姿を見つけ、駆け寄ってきた。その後にアイリ、メグ、ミリーが続く。
「今、お昼おわったところなんですか〜?」
 メグがマイクロトフの腕に抱きつき、ちょっと甘えた声でマイクロトフを見上げながらにっこりと微笑んだ。一人の女性として扱って欲しく精一杯色気を振りまいての行動である。いきなりのメグの行動に面食らいながらも、無邪気なものだ、とマイクロトフは優しい微笑みをメグに返した。どうやらマイクロトフは兄の気分に浸っているらしい。
「そうです。メグ殿たちはおやつですか?」
「違うよ〜これからバレンタインのチョコをつくるんだ〜♪明日、マイクロトフさんにも上げるね?」
「ありがとうございます」
 しかし、そんなほのぼのとした光景を、
(おもしろくない…)
むっ、とカミューの眉間に皺が寄る。しかしそんな表情ももほんの一瞬。直ぐにいつものやわらかい笑みをたたえた表情へと変わった。
「ほら、マイクロトフが困っていますよ、レディ?」
 マイクロトフへの問いかけに無理やりカミューが割り込んでくる。しかも誰が見てもマイクロトフが困っている様子には見えない。さらにカミューはマイクロトフの腕を軽く引っ張り、メグを腕から放させるきっかけを作ったのだが、メグはがっしりとマイクロトフの腕をつかんで放さなかった。
 表面上は笑顔のメグとカミュー。無言のにらみ合いにぱちぱちと火花が散りそうになったそのとき、
「ねえ、メグちゃーん!早くいこうよー!早くしないとキッチン貸してもらえなくなっちゃうよ?」
ミリーの不満げな声にしぶしぶメグがひきさがり、メグとカミューの冷戦はカミューの勝利に終わった。
「アンタもたいへんだね」
去り際、アイリは振り返りマイクロトフに意味深な言葉と笑みを残し、他の少女達の後に続いた。
「大変…?」
 首をかしげるマイクロトフを横に、カミューは苦笑しながらレストランに消える少女達の背中を眺めていた。
「これならレディ達にもまねはできまい!!
さあ!!チョコでコーティングした私を舐めるがいい!!マイクロトフ!!その舌先で私を翻弄しておくれ!!!」
「………(どこか悲しげな表情)。」

モドル
=分けの分からないss、遅いバレンタインでごめんなさい…=
ハッピーバレンタイン。マイクの代わりに私がカミューを舐めたいです。最近カミュー熱が出てきて大変です。ハアハア。
2004/2/14
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